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EIマップ、ABマップという独自の理論でシャフトを解析し、設計をするトライファス社のシャフト。その中でも最も飛距離性能を重視したタイプがこのBASILEUS FIAMMAで、切り返しの穏やかさとシャフトの加速感という相反する要素を両立させる。
以下メーカーHP抜粋
- ・Tip側が柔らかめで、ヘッドは返り易く、ボールのつかまりが良いタイプ。
- ・中間部は硬めで、シャフトのシナリ感を抑えた仕様。
- ・スイングテンポが早めで、コンパクトなテークバックのヒッター向き。
- ・ボールをつかまりは良く、シャフトの動きを利用して飛ばす、飛距離重視のゴルファー向き。
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総合的に評価して飛距離性能は極めて高い。ボールの質は勢いのあるビームの様な弾道で、シャフトの一か所が弾くのではなく、シャフトの先から手元まで全ての弾性力がボールの推進力に変換されるような、シャフト全体がムチのようにしなる弾き方をする。
どちらかというと暴力的な飛び方をするので最初は扱いづらいように感じるかもしれないが、シャフトの中折れ感が無いのでシャープに振れば振るほどこのシャフトの剛性感を実感出来るだろう。ボールの打ちだしからスピード感を感じるので初めて打った時ははっとする瞬間がある。
ゆっくりとシャフトの重さで振っていってもシャフトがタメを作ってくれないので大きく飛距離を伸ばせない。シャフトの飛距離性能を最大に生かすためにはトップからの切り返しで一旦シャフトをしならせる必要がある。
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弾き系のシャフトではあるが、大きく勝手にヘッドが動くことはない。初級者には硬く感じるかもしれないが、競技ゴルファーには心地よいしなり感に感じるだろう。
ドロー系の弾道になりやすく、手首を積極的に使ってボールを捕まえに行く必要はない。その半面フェードボールヒッターは左へまっすぐ抜けてゆくボールに気をつけねばならない。
シャフトが勝手に飛距離を伸ばしてくれるようなシャフトではないが、叩けば叩くほどシャフトが慣性力に負けずに飛距離が伸びる。
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体の動きを出来るだけ抑えてシャフトに仕事をさせ、省エネでボールを運ぶような挙動は期待しない方が良い。
シャフトの一つの特徴として、オフセットヒット時の補正能力に優れていることが挙げられる。芯をはずしても、シャフトは大きくねじれずにスイング方向へのボールの飛び出しを後押ししてくれよう。この感覚は、プレッシャーのかかった場面やどうしても曲げれらない狭いティショットなどで効果を発揮してくれる。
フックやスライスをかけたり、しなりもどりやトルクなどで操作性を出すタイプではなく、シャフトの剛性感で操作性を安定させるタイプと言える。
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70g台のfiamma70から50g代のフィアマ50まで腰の強さを明確に意識できる設計。元から先までどこかが大きく曲がったりねじれたりせず、シャープにボールを弾く。
切り返しからは最初に先が、後に中央部が順にしなり、インパクトを迎えるころそれらが一斉に戻ってくる。インパクトのタイムラグが少なく、ハードヒッターが安心して強打出来るのはこの挙動のお陰である。
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RからXまでラインナップされている。ヘッドスピードがあまり速くない人はどうしてもシャフトをしならせる必要があるので、絶対にこのシャフトでなくても良いかなという気はする。
このシャフトに限ってフレックスごとにシャフトの挙動が大きく変わることはないので、お薦めする適正ヘッドスピードは比較的広いが、前述したように鋭い切り返しにも負けないシャフト中央部の剛性感を考えれば、ヘッドスピード45m/s以上のプレイヤーには特にお薦めである。
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左が怖いプレイヤーはフレックスを一つあげるか少しだけバランスを重く出しておくのも手である。また自分でスイングにタメを作れずに速く手首をリリースしてしまう人には合わない。
切り返しが速い人、シャフトに仕事をさせたくないが飛距離が欲しいプレイヤーは適応となる。
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