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キャロウェイ FT−i ドライバー FT SERIESシャフトモデル
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キャロウェイがナイキのサスクワッチに対抗して発売した異形ドライバーで、ヘッド特性によってドロー仕様とニュートラル仕様がラインナップされているが、今回の試打はより飛距離性能が高く特徴が顕著に現れているドロータイプ。
何が何でもドロー回転のボールを打たせるという設計で、ヘッドの重心角(スイング中にヘッドが返りやすい指針となる数値)は現行ドライバーの中で32度と一番大きい。(07年7月現在)さらに重心距離も32mm前後とかなり短く、さらにヘッドの返りをサポートする。
実際の試打結果も、際立って左にボールが巻きやすくこれはスライス回転によってエネルギーをロスしているプレイヤーにとっては、同じように振るだけで飛距離を伸ばすことが出来る。
またヘッド自体は今時珍しい高重心の設計で、ボールに縦のギア効果が働きにくく、ヘッドの打ち出し角は高いがさらにボールの回転数も多い。
従ってヘッド特性としては、ボールが上がりづらくスライス回転に悩む、あまりヘッドスピードの速くないプレイヤーにフィットしそうだ。ただしボールの捕まりが良いという事以外は、ヘッドの挙動や設計で飛距離が伸びるという事も無い。
ロフトに関してはあまりハイロフトのものを選択しないように注意したい。
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四角いヘッドの恩恵だろうか、ヘッドの芯をはずしても挙動は安定しており、さすがに慣性モーメント値の大きさを感じる。
打点を芯の左右にずらしても飛距離のロスにはつながりにくい。又ヘッドの上部で打つとより最適な弾道が打ちやすい反面、ヘッド下部に対してはかなりエネルギーをロスする。
同じ形状のナイキサスクワッチSUMOスクウェアと比較してみると、ヘッドの投影面積がかなり小さく感じられる為、構えた感じは難しく感じるだろう。
実際はやさしいのだが構えると難しいと感じるかもしれない。
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純正のシャフト、FTシリーズはあまり癖のないオーソドックスなシャフトであり、プレイヤーの意思を比較的シャープにヘッドに反映させる。ヘッド自体も球の食いつきは悪くない。
キャロウェイが、ヘッドをインパクトでスクウェアに戻す為に純正のFTシリーズを採用したというのは、ヘッドの重心深度が深く、どうしてもボールを後ろから押す格好になりやすいのを、挙動の速い先調子で修正しているのだろう。
ヘッド自体は球筋を打ち分けやすいとは言い難い。専属プロの試打では、試しにかなりアウトサイドインでカットしてみてもあまり大きなスライスにはならなかった。
結論としては、操作性が良いとは言えないまでも、サスクワッチSUMOスクウェアよりはまだましか。
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フェース角はかなり左向きで、見た目も違和感が大きい。
前述したようにヘッドも見た目はかなり小さく感じる。大きいヘッドに違和感を感じるプレイヤーには良いかも知れない。
クラウンは左右から溝を作った設計で、いくらカーボンクラウンで形状を自由に設計できるといっても、美しさのかけらも感じられない。
ただソールのデザインに関しては、特に若いプレイヤーは高評価のものもあった。
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サスクワッチSUMOスクウェアに関しては最低の評価がついてしまったが、FT-iに関しては意外にも高評価のものも多かった。
実際に打った感じはカーボンコンポジット特有の鈍い打感だが、同時に柔らかさにもつながっており、太鼓を叩いたような不快な打球音ではない。比較的硬いボールを使用すると、金属的な音も織り交ざる。
ただ当然ながらフルチタンに比べると、芯に当たった時の爽快感は感じにくいかもしれない。
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注意しなければいけないのはヘッドの特性から来るボールの回転数の多さである。リアルロフトが高いことに加え重心も高いので、ボールが吹け上がりやすい。購入の際には注意したい。
また、今時のドライバーにしては純正シャフトでも総重量が重めで315g前後。今まで軽いドライバーを使用していたプレイヤーには重く感じるだろう。
適正ヘッドスピードとしては42〜45m/sだが、重めのクラブ重量や回転数の多いヘッド特性を考慮に入れると、バランスが良いとは言えない。
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純正シャフトはやはり力のないプレイヤー向き。ディアマナやランバックスXシリーズもカスタムシャフトでラインナップされているが、これほど深重心のドライバーに元調子でトルクも多目のものを入れるとさらに操作性が鈍くなってしまう。
試打スタッフのお勧めはクワトロテック。試打の結果も良好で、鈍いヘッド特性をシャフトのシャープさがカバーしてくれ、何より飛距離アップにつながる。
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