シャフトの走りを重視したフジクラ社のMOTOREの中でも、高弾性素材を使用して最も飛距離性能が高いモデルがVT、フジクラお得意の多軸設計にこだわったモデルがVCである。
コンセプトは違うものの極めて似た特性を示すため同一ページでの掲載となった。
以下メーカーHP抜粋
VT
各カテゴリーのヘッドスピード、スイング軌道で最も飛距離が出ていたのが「Motore Speeder
VT」。高弾道、低スピンの力強い球筋でキャリー、ランともに稼いだ結果となった。理由のひとつとして考えられるのが、高弾性材料を使用している点。そのため、しなり戻りが速くなり、弾き感・スピード感が高まっているようだ。また、ヘッドの返りの良さがあるため、スライサーに向いている特性があることが読み取れる。
VC 弾道傾向は、高弾道・高スピン。ヘッドスピード42m/s・45m/sのカテゴリーではつかまりが良い球筋が出ることが分かった。つまり、スライサーに適した性能を持っているといえる。シャフトの特徴は、先中調子で先端の7軸テクノロジーがインパクトゾーンでのブレを抑制する点。さらに強い反発力で大きなしなりを戻し、シャフトが加速することで弾き感を生み出す瞬発系のシャフト。ボールが上がりやすく、つかまりが良い飛ばし系シャフトといえるだろう。
|
VT、VCともに、如何にスピンを減らして棒球を再現するかというコンセプトの元に設計されている。これは昨今の新興メーカーのシャフトによるスピン量軽減を理由とした飛距離性能の大幅アップに触発されてのことである。
確かに打てば落ち着いたお辞儀をするような球になる。しかし残念ながらこの球では飛距離は伸びない。この球はオーバースペックのシャフトを使用した時と同じで単にボールが上へ伸びる推進力が失われた時に出る球である。この傾向はVCよりもVTの方が強く、打てば手元にビンビンと硬い感触が残り、とても心地よいものではない。
ボールの回転は抑えられても適度に高度を維持し何より前に強く加速する力を備えていなければ、最長不倒距離をマークすることなど出来はしない。
|
VTはヘッド自体の位置は大きくぶれないものの、シャフト先端が大きく走る為に時としてボールを大きく捕まえてしまうことがある。VCも同様だがこちらは若干マイルド。どちらにしても総合的に見てティーショットにはかなりの神経を使う繊細なシャフトである。
|
VTはかなり剛性が高く、シャフト自体が暴れてしまうことはない。VCは若干シャフトがしなってくれるので、その分タイミングはとりやすいだろう。
あらゆる方向にボールをコントロールしやすいのはVTである。パンチショットや絶対に左に巻かないようなフェースコントロールもこちらの方がしやすく、上級者向きと言える。
|
まず、VT,VCともに基本的にはシャフト自体が大きくしなって暴れることはないが、フェースの向きに鋭敏にならざるを得ないような繊細な動きをする。
特にVTはビンビンとシャープなレスポンスを伝えてくる。トップで多少でもシャフトをしならせることが出来れば、それをインパクトでしっかりとアジャストすることによってヘッドを走らせる事が出来る。
VCに関しては、多少ゆっくりとしたテンポでも対応できるがそれでも力のない人がシャフトの力でヘッドスピードをアップさせるような挙動ではなく、ある程度のスイングリズムを保たないとハードに感じるだろう。
|
どちらのシャフトもオーバースペックには注意しないとまるで歯が立たなくなってしまう。VTはより上級者でハードヒッター向けであり、ヘッドスピードは45m/sは欲しい。VCは若干マイルド傾向だがそれでも43m/sは無いと飛距離を落とすことになりかねない。
これはシャフトフレックスではなく、その位の体力がないとシャフトの性能が生きてこないという意味での記述である。
|
これらのシャフトをマスターするためには一定の練習量が必要である。巷の噂ではVCが、テンポのゆっくりとしたスインガー向けであるような記述も目にするが、メーカーHPに踊らされてはいけない。VCでもトップでシャフトをしならせるくらいのある程度の腕力が必要である。
また左が怖い上級者やフッカーにはVT,VCともに絶対的に適応にならない。
|
|