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前作のヒットモデル、460Dの性能を継承し、さらに性能を向上させたモデル。フェースの裏側の厚さを変えてスイートスポットを増大させる設計(マルチフェース)は前作から変わりないが、更に7%のスイートエリアの増大に成功したという。
また、スライサー向けとフッカー向けに、 通常モデル と タイプS
をラインナップさせ、あらゆるスイングにも対応できるようにしている。
専用の純正シャフトにも力をいれ、新設計のダブルスピードシャフトを採用。
ヘッド、シャフト共に新設計が盛り沢山のモデルである。
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インプレスと言えば高い飛距離性能が代名詞のようになってきているが、前作ではパワーダウンが見られ、誰でも簡単に飛距離性能を向上できるというわけではなくなってしまった。今回のモデルでも飛距離性能は並。初代インプレスからの高い飛距離性能は、他メーカーの性能向上によって在野に埋もれがちである。
レポートの中では、中級〜上級者ではある程度の評価があるが、いわゆるアベレージヒッターに関しては、難しく感じてしまうようだ。これは通常モデルもタイプSも同様。
統一見解としては、どうも簡単に芯に当たるモデルではなくなってきているということ。スイートスポットは広いのだが、慣性モーメント値の高いクラブと比較してみると、難易度が高いという感覚になってしまっているのだろう。
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もともとヤマハは、スイートエリアが際立って広いということをセールスポイントにしてきた。今回実際に試打を行なう際、最も念入りに調査したのがこのスイートエリアの解析。少しずつ打点をずらし、他社メーカーとの比較も徹底的に行なった。
その結果、メーカーの宣伝文句は決して誇大ではないことがわかった。実際に芯はフェース中央部からややトゥより。ヒールは若干飛距離が落ちるが気になる程ではない。
もちろん慣性モーメントの大きい異型ヘッドは別として、通常のモデルの中ではスイートスポットは広い。
ただ注意しないといけないのは、それが「やさしさ」には直結していないという点であろう。ヘッドはシャープに反応しやすいということと、460ccにしては投影面積が小さく構えた感じが上級者モデルの顔つきになってしまっている。
せっかくポテンシャルの高いヘッドだけにもうひと頑張りが必要。
また、ボールのバックスピン量は多めで、重心距離は中〜高め。
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まず特筆すべきはヘッドが回転しやすいという点。つまり球の捕まりはすこぶる良く、手先の動きに敏感に反応しやすい。これは操作性の向上につかまる反面、通常モデルの4.6Dではもう少し鈍い方が良い。
タイプSに関してもシャープさは同様なので、こちらは高評価となった。
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ゴルフ雑誌の中にはヘッドの形状を美しいと表現するものが多いが、購入を検討している方はそれを鵜呑みにしないで是非実際にショップ店頭で確かめて欲しい。
これをオーソドックスといえるのだろうか。ツアーステージ、ミズノなどと並べてしまうと明らかに違和感が出る。美しい流線型というよりもむしろ直方体のヘッドから無造作にシャフトが伸びているといった感じ。
またフェースプログレッションも大きく、フェースが出っ歯のように感じてしまうのも残念。
ちなみに通常の4.6Dでもフックの度合いは強くない。その点は+評価。タイプSならばなおさらである。
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打感、打球音に関してはよく研究されているようで、低評価のものは殆どなかった。特にタイプSの方は打球音の低さが上級者に合うようである。
ただ、フェースは多少硬く感じるので吸い付くような打感が好きな人には不向き。またなぜかタイプSのほうが柔らかめに感じる。
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純正スペックはどうしても総重量が軽くなり、アベレージヒッター向けになってしまう。これでは高ヘッドスピード層のプレイヤーにはとても使えないだろう。純正カスタムシャフト も続々発売されているのでスイングに合わせてチョイスすると良い。
タイプSはシャフト特性から言ってもボディターンでヘッドを押していく感覚の欲しい人向け。
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ヘッドに関して、通常モデルは異様にボールのつかまりが良いので、少しでも左が気になる人はタイプSが良い。タイプSといっても捕まりが悪いわけではないので極端にスライスに悩むひと以外は充分対応できるだろう。
また、タイプSについているシャフトは、純正モデルに比べて弾き感が少なくなっている。
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