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バックティから戦うために というキャッチフレーズで、高い飛距離性能をアピールするマックテックNV−NXS。
シャフトの設定は46インチのみと、あくまで飛距離アップを最優先に設定している。また、ゴルフ業界でも総じて評価の高いクワドラアクションシャフトをさらに進化させ、4軸設計のクワドラアクシスシャフトを純正シャフトに置いている。
さらにNV−NXRにも同様に採用しているカップフェースを採用し、エネルギーロスを防いでいる。
また、上図では分かりづらいが、マグレガーの代名詞ともいうべき面長の顔つきではなく、易しさにこだわった三角形型のヘッドデザインで、飛距離、方向性の向上を狙っている。
また、注目点としてはその価格設定。今までマグレガーといえば、大手メーカーの2〜3割安という価格設定で高い総合性能を誇り、日本のゴルフシーンを席巻してきたはずだが、こんどのNV−NXSは定価¥75,000というおおよそ廉価とは言えない価格を提示してきた。(NV−NXRは¥59,000)
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高い飛距離性能を売りにしてきているが、その飛距離は一言でいうと中の上といった感じ。特性としては、ヘッドよりもシャフトの動きで飛距離を伸ばす類に入る。
中には大幅に飛距離を伸ばしたというレポートもあるが、データを合計すると、総じてスピン量過多である。これはヘッドの特性とシャフトの特性の相乗効果によるもので、特にヘッドスピードのないプレイヤーに高評価であったが、腕力があればあるほどマイナスに転じている。というのもシャフトが実際のフレックスよりもかなり柔らかく感じることと、Sフレックスでも288gと軽量であるところによるものと思われる。
シャフトをカスタムさせて再度評価したいところでもあるが、マグレガーが大ヒットした背景には純正シャフトの貢献が大きいこともあるので、日本全国のゴルフショップではリシャフトを勧めることはまずないだろう。
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さすがに高慣性モーメントタイプだけあって、ボールを後ろから押す感覚が強く、ヘッド自体の挙動は安定している。ミスヒットした時でもヘッドの直進力でなんとかボールを前に運ぼうとする感じか。
ヘッド、シャフト共に、ボールの捕まりが促進されやすい設計で、極端にフェースが開いて入ってこない限りはスライスにはならない。
例えばゴルフを始めたばかりの初心者が振ってみれば明らかに易しいと感じるだろう。
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想像に難くないが、操作性は極めて悪い。ヘッド形状に因るもの、またシャフト特性に因るもの、どちらも操作性の悪さを助長している。
特に純正シャフトの挙動は鈍く、メーカーでセールスポイントとしている、4段階にしなる「クワドラアクションシャフト」が、4段階に捻じれまでも生じさせており、手首の鋭敏な動きに全くついてこない。
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特に評価の低かったのがこの構えやすさ。実際に構えてみるとよくわかるが、言葉が見つからない。
まず、実際にヘッドを地面に置いてみると、かなりフックフェースがきつくなることがわかる。そして、極めつけがヘッドの投影形状。何ともトゥ側とヒール側が非対称で、テークバックでインサイドに引くようにラインを出している。
言葉で言い表すことが難しいので下図をご参照いただきたいが、いびつな三角形でしかもフックフェース。
これではどんな名手でも、知らないうちにインサイドにテークバックしてしまいそうである。
ヘッドをイメージ図化すると以下のよう。
どうやってラインを出せばよいのだろう。
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異型ドライバーにしてはなるべく不快な音にならないように配慮がされている。前作と比べても改善がみられる。
打感は重めといったら良いだろうか。
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ターゲットにしているのは主にローヘッドスピードのプレイヤーで、どちらかというと初心者向け。
どうしてカラーリングを黒にしたのだろうか。
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純正シャフト NXS クワドラアクシスシャフト に関しては、トルクが5.8〜6という超鈍感シャフトであることに注意。フレックスが表示より柔らかく、さらにシャフトはねじれまくるので、かなり柔らかく感じる。
他のシャフトは未調査であるが、その必要もなさそうである。
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