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ダンロップが上級者向けに発売した初の460ccモデルで、プロトタイプとして契約プロの間で盛んに試打が繰り返されていたモデル。
大きな特徴は特にないが、ヤマハが先駆けて発売したインプレスのようにフェース裏側の厚さを不均一にして飛距離性能の向上やスイートスポットの増大を図っている。
またバルジを4分割して調整したり、ウェイト設定を適度に配分したりは以前とは変わらず、オーソドックスな印象。
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前作のZR−600も飛距離性能に関しては低評価であったが、今回のZR−700に関しては、若干の飛距離アップに留まった。ZR−600が後退した分を取り戻す程度である。
ヘッド自体の弾きが特に良いというわけではない。
シャフトに関しても飛距離性能を最重視したというモデルではなく、弾きで球を飛ばす様な仕様ではない。
アスタリスク型フェースの効果も際立って感じられるわけでもない。
ボールの質については合格点を与えられる。適正な入射角でヒット出来れば、重い球筋でドロンと飛んでいく。
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前作から比べて20ccのアップであるが、決してデカヘッドには見えず、またスイートスポットが際立って向上した様子は見受けられない。
前作と同じように重心距離は短めに感じられ、ヘッドは回転しやすい。鈍い純正シャフトが補正しているが、先調子でトルクの絞ったモデルであればさらに捕まりは良くなるだろう。
ボールは前作より若干上がりやすく、やっと標準に戻った感じ。
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X−DRIVE同様、歴代のスリクソンシリーズも上級者が満足できる操作性はほぼ引き継がれている。
460ccになったことで鈍くなることもなく、ヘッド自体どちらかという機敏に反応する。
ボールの食いつきも良く、操作性は高い。20ccアップした分、フェースの上下の打ち分けにも比較的寛容である。上級者であればあるほど操作性の良さは実感できるだろう。
低い球を意図して打つことも得意であり、純正シャフトでもランバックスXシリーズのような特注モデルでも、風の下を通すような低い弾道を得やすい。
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前作と比べてこれは大きく向上された点。
ZR−600は打感や操作性において充分合格点であったが、極端なフックフェースが全てを台無しにしていた。
今回は、まだほんの少しフックは残るが、プロが構えてみて少し気になる程度。慣れてしまえば充分使いこなせる。
最適な重量配分を発見したのか、他社モデルを研究したのか、とにかく上級者が構えやすく感じることが出来るようになった。
以前のスリクソンシリーズとはヘッド形状が全く異なり設計も一からやり直したようである。X−DRIVEの現行モデルとの形状の差異を右図に示す。 |
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打感としては上級者向けにしては若干芯が硬い気がするが、これは恐らく柔らかいツーピースを使用したことを想定しているのであろう。スイートスポットで捕らえたときは何とも言えない好感触である。
EPONゴルフなどのように特別柔らかく感じるという事は無いが、大手プロパー商品で大量に生産されているにしては絶妙といっても良い。
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純正シャフトが2種類用意されているが、やはり最適ヘッドスピードは44m/s以上は欲しいところ。8.5度は数値には出てこないものの、やはりハード仕様で、ボールの捕まりは良くない。
軽いタイプのSV-3012J T-55 カーボンシャフトでは適応ヘッドスピードが37m/sからとなっているが、40m/sに満たないのならば避けたほうが懸命。
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色々なシャフトで試打を行なってきたが、比較的相性が良いと思われるのがランバックスのXシリーズ。機敏に動きたがるヘッドをシャフトがうまく補正してくれる。
純正シャフトでも暴れすぎるという感じはないが、飛距離性能も向上させたいならばやはりカスタムシャフトをお勧めする。あまりつかまりの良いモデルを装着すると上級者は扱いづらくなるだろう。
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