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 EPONゴルフ
 テクニティ460ZR  (SLE適合モデル)




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モデル TECHNITY460ZR (SLE適合モデル)
ロフト角 9.5 10.5
ライ(°) 60 60
フェース角(°) 0.5 0.5
長さ 45.25インチ(標準)
体積 460cc
シャフト NGS マッハライン3041 5350 7080

※高反発モデルはヘッドスピード45m/sまでの方限定






EPONゴルフは、ゴルフクラブのヘッドや自動車部品などを製造する金属加工の専門メーカー、遠藤製作所の自社ブランドである。現在ブリヂストン、ミズノ、ヤマハ、キャロウェイなど、日本の大手メーカーゴルフクラブの多数は実はこの遠藤製作所で作成されている。

このエクニティ460ZRの飛距離性能はすばらしく高い。実際に打ってみると打感が柔らかく、反発力の高さは一見感じられないが、実際にはボールの推進力は高く、反発力は必ずしも弾き感とは比例しない事がわかる。


飛距離性能が高いのは、ヘッドの製造方法が鍛造設計によるものによるところも大きいだろう。鍛造設計は、製造の精度が高く、規制値のぎりぎりの値まで反発係数を高めることが出来る。
対して鋳造ヘッドは、コストを抑えることができるが、均一性に欠き安全を見るためにやや低反発に設計する事が多い。


シャフトも飛距離性能を最重視したNGS社のマッハラインシリーズを採用、高い飛距離性能に拍車をかける。

超ディープ設計のヘッド形状は、ヘッドスピードに関わらず、ある程度技術があって飛距離を伸ばすコツを体得しているプレイヤーであれば、自分のスキルを如何なくなく発揮できるはずである。

反面、初級者にはもう少しシャローフェース設計であるほうが扱いやすく感じるであろう。



ヘッド自体は460ccでありながら430ccほどの投影面積に感じられるほどのディープフェースであり、大きいヘッドに違和感を持ち続ける人にはぴったりの設計である。しかし、ナイキのサスクワッチに代表されるように、現在のトレンドである誰が打っても簡単にまっすぐ飛ぶというクラブではない。

純正シャフトもNGSのマッハラインが装着されており、圧倒的な飛距離性能を誇る反面、ヘッドの挙動が多少ではあるが不安定になりやすい。

もっともオーソドックスな設計で、中級者以上のプレイヤーであれば、柔らかい打感をうまく使いこなしやさしさにつなげていくことが出来るであろう。


まず特筆すべきはヘッド全体が鍛造製法だということである。つまりネックを曲げたり、フェース角、らい角を自分の思い通りに調整できる。これによってプレイヤーのスイングの癖を補正することが出来る。

ただこの調整は、自分の癖を熟知していないとかえってスイングを壊しかねないので、やはり中級者以上で、しかも熟練のクラブ職人の元でクラブを購入するべきである。

さらに、鍛造ヘッドの柔らかさも操作性向上に役立っている。ドローボールを打ってもフェードボールを打っても、高い球も低い球も自由自在に打ち分けられる。特に低い球はプレイヤーの意図のままに打ちやすく、ドライバーではあるがボールをつぶしてダウンブローに打っていくことさえ可能。この操作性にはプロスタッフも舌を巻いた。

重心距離も短めでシャープな印象である。


ブリヂストンやミズノなどの、大手正統派クラブメーカーの製造を一手に引き受けているだけあって、顔つきは極めてオーソドックスである。フェースアングルは標準で+0.5であるが、この程度のフックは殆ど気にならない。もちろん±0にすることも可能である。

ヘッドの座りもよく、実際に構えてみても殆ど欠点が見当たらない。ただ大きいヘッド形状を求める人には不向きである。


EPONゴルフの大きな特徴は、前述した鍛造設計にある。鍛造製法で作られたパーツは硬度250〜300HVと強くてしなやかなのに対して通常の製法である鋳造製法は硬度500〜550HVと、硬くてもろくなる。(メーカー発表値)

ネックからすべて鍛造で製造するエクニティの打感は、全身がゴムのようにたわむ感触が残り、打球感だけでなく操作性にも大きく影響を及ぼす。

確かに実際にコースボールで試打してみると、コンプレッションが柔らかいボールによくマッチする。芯で捕らえたときの感覚は何とも形容しがたいほどすばらしい。練習用のレンジボールでは少々物足りないが。



ヘッドスピード40〜48m/s程度まで、手広くカバー出来る設定になっており、ヘッドスピードに合わせてシャフトを選択すれば良い。
しかし9.5度、10.5度しかロフトが選択できないので、それより上のヘッドスピードの人には合わない。

ただ初級者には使いこなせないのは前述した通り。簡単にゴルフをしたい人より、道具にこだわり腕を磨きたいプレイヤーにお勧めである。基準ハンデキャップは20以下で週1回以上は練習に行く人向けか。





大手メーカーの特注シャフトで組むのも面白いが、やはり今評価がうなぎ上りの純正NGSマッハラインシリーズをお勧めする。さらに出来れば純正のマッハラインでなく、限定スペックのマッハラインPROTOで製作すると、より飛距離性能が高く仕上がるであろう。

以下に標準シャフト選択の目安を記す。

NGS Machline5350 先が柔らかく手元が固い先調子   シャフトのしなり感があり、ヘッドが返りやすくボールのつかまりが良い

NGS Machline 7080
基本仕様は5350と同じ。重量がかなり重くなる。フレックス値もかなり硬く、Sフレックスでも通常のSX程度のハードさ

NGS Machline 3041   シニア、レディース仕様。重量42g前後の超軽量シャフト。   ゆったりと大きくスイングするスインガー向き

※マッハラインPROTOも基本性能は上記に同じ。詳しくはNGSまで










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EPONゴルフというメーカーは、ご存知ない方の方が圧倒的に多いであろう。しかし、前述した通り、EPONゴルフは日本最大手のクラブ製造メーカー、遠藤製作所の自社ブランドなのである。遠藤製作所は、今や日本のゴルフシーンにおけるヒットクラブの大多数を製作してきたといっても過言でない。大手メーカーののヒット商品は、かなり多数がこの遠藤製作所で生産されているのである。

記憶に新しい方も多いと思うが、手嶋太一プロが使用し、飛距離を20ヤード伸ばした事からJPGAで使用者が爆発的に増え、社会現象とも言われたミズノ300Sと、同時期に打倒300Sを掲げて発売され、超ロングセラーとなり、ツアーでも中嶋常幸プロが最新ドライバーを使用せずについ最近までツアーで使い続けたという名作のツアーステージX500、この2つのドライバーも、何を隠そう同じ遠藤製作所で生産されていたのである。

今回のクラブ分析も、RatingGate試打スタッフの期待は尋常ではない。何しろ各種大手メーカーのいいとこ取りをしたようなドライバーなのだから。
結果はやはり期待通りであった。飛距離性能を初め、各種基本性能で、このクラブに勝るものはそうそうは無いであろう。殆ど欠点が見つからない。

唯一、易しさを求めた設計ではないので、初心者や、簡単にゴルフをしたいと考えている人、大きなヘッドが好きな人には不向きである。また、オーソドックスな設計で奇抜な特徴は見当たらず、ただひたすら基本性能の向上を目的に設計、製造されているので、ある程度のスキルがないとクラブの良さを引き出すことは出来ない。

最後にこれまでEPONゴルフは自社の純正シャフトでテクニティを発売していたが、2006年12月から純正シャフトをNGSのマッハラインで統一して来た。マッハラインの5350、7080に関してはシャフトとヘッドの相性は素晴らしいが、3041とのマッチングだけは試打スタッフの評価は低く、購入層を考えるとミスマッチングであるといわざると得ない。シャフト、ヘッド、それぞれの基本性能は高いので、購入の際にはご注意されたし。

なお、お近くにマッハラインPROTO5350、7080で装着可能なショップであれば、当然マッハラインPROTOを装着することをお勧めする。飛距離性能を多少ではあるが引き上げてくれるであろう。




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