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>バルド PROTOTYPE VT511
パーツ単体ヘッドとしては平均~やや良。良くもなく悪くもない。ルール規制ぎりぎりの反発係数管理を売りにしているバルドであるが、実際のヒューマンテスト、実測値計測ではその実感はなく、クラフトメーカーならもうすこし高い数値を出したいところである。球自体は重くアゲインストには強い。ボールの回転数を意図的に操作出来る上級者向けヘッドと言える。
スポットは小さく上級者向けだ。ただトゥヒットには比較的強いのが特徴で、普通は右に出て行きそうなところをまっすぐ出てスライスもしにくい。ただその場合、打感は大きく落ちる。セットアップするとヘッドは小さく見えるので安心感はないがどこか緊張感をもってティショット出来そうな形状である。
ヘッドは鋭敏でどんな球でも打ち分けられる。低い球も得意。捕まえようと思えば捕まるので風の強い日にも重宝するだろう。またフェース形状において中央部が最もディープフェースになっているのでフェアウェイから打ってもしっかり芯に当たりやすい。これはスタッフプロにより実証済みである。
オーソドックスな洋梨型でヘッドの座りも良好。811のように左を向いていることもない。ヘッドの座りは若干不安定であるが気にする程でもない。
吸い付くような好感触でプロの評価が高い。ずっしりと柔らかくボールを包み込むようで上級者好みである。テレビ中継でツアープロがナイスショットした時のようなあの瑞々しい打球音を再現出来る。ボールを一旦フェースに吸い付けた後リボルバー式拳銃の撃鉄を弾いたように猛烈にボールが飛び出して行く。今回の試打では最も評価が高かった項目である。
ヘッドが小さい事、ボールが上がりづらいことなどを加味して45m/s以上は欲しいところである。つまり誰でも扱えるドライバーではない。ローヘッドスピーダーはT811、8C TA001を候補にした方が良いだろう。
ファイヤーエキスプレスのプロトタイプはベストバウトである。あまりシャフト自体が仕事をする必要がない。ワクチン系はGR77 88であればヘッド性能を損なう事がないだろう。あまり先が動きすぎるシャフトは×。もともと球が上がりづらくボールの回転数が少ないので、インパクト時にヘッドのロフトを押さえ込むようなシャフトを挿すとかなりのヘッドスピードが必要になってくる。
今回試打したのは全て白いヘッドであった。クラウンは艶消しで傷は比較的つきにくいが少し塗装のムラが目立つ。フェース面は黒でこちらは高級感と重厚さが漂う。実際に横から見るとディープの度合いが強くかなりハードな印象。
※飛距離の基準について
H/S 42m/s以下の方
H/S 43〜46m/sの方
H/S 47m/s以上の方
※Fitting Mapでは、各要素の
が縦に一直線に並ぶほどバランスが良い設計とみなされます。
玄人向けでこれまでのバルドでは最も良い打感のクラブ。コンペティオーネなどよりも完成度が高い。もう少し飛距離が出てくれればさらに知名度が向上するだろう。バルドの魅力は商品の息が長いということである。次々と新製品を発売して古いモデルを廃盤にする事がないのでいたずらに購入意欲を刺激される事がない。ヘッドの完成度も高いので安心して練習に励む事が出来る。じっくりと自分の中で熟成させてゆきたいモデルである。
バルド
VT511
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