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ブリヂストンゴルフ J715 B5

特徴

ブリヂストンゴルフの上級者向けヘッドでB3、B5と2種類のヘッド容量をラインナップしたもののうちヘッドの小さいモデルがB5である。 最も特徴的なのはそのフェースに刻まれたミーリング加工であり、インパクト時のフェースとボールのずれを抑えてスピン量を低減し、より飛距離を稼ごうという設計である。 その他前作から引き継いだパワースリットによってヘッドのクラウン部のたわみを最大化し、高弾道、高初速を図っている。→J715 B5 テクノロジー

飛距離

弾道としては確かにスピン量が抑えられており飛距離が稼げそうである。 ただし打ち方によっては大幅にスピン量が増えてしまったり、芯に当たらないと飛距離のロスが大きいヘッドであるのでやはり打ち手を選ぶと言わざるを得ない。 それなりの腕前のプレイヤーが使えばそれなりの球を打つことが出来る。ミート率はプロパーにしては高い1.42が出ることもある。

やさしさ

冒頭のフレーズにあるとおり、ピーキーなヘッドで数値よりもより重心距離の短さを感じる。1球1球非常に神経を使うので、ひょっと気が抜けた時に右に放銃しそうである。スイートスポットは狭い。 ボールのつかまりは可変ウェイトやネックのアジャストビリティ調整可能であるが、ネックのアジャストビリティ機能はフェースの向きが変わり違和感を覚えるのでまず可変ウェイトで調整をしてみることをお薦めする。

操作性

シャフトにもよるであろうが、プレイヤーのスキルによっては操作性能は非常に高く感じるだろう。シャフトのねじれに鋭敏にヘッドが追いついてくるので上級者にとっては練習するのが面白いだろう。 このヘッドに慣れれば突風の向かい風なども腕の見せ所と感じるかもしれない。ボールの弾道はもともと低めであり高い球は比較的苦手。

構えやすさ

予想外にRatingGateスタッフの評価が低かったのがこの構えやすさであった。 クラウンとフェースの境目はプレイヤーにとって目標方向に正しくフェースを構えるためには重要な要素であることは言うまでもないが、このヘッドはヒール側が後方に凹んで見え、境目のラインが波打って見えてしまう。 言われてみれば・・・という程度のものであるので気にならない人には全く問題にならないだろうが、この類の上級者向けヘッドを使用するくらいのプレイヤーであればなんとなく気になる人も少なからずいるはずである。 ヘッドの座りは悪くなく、その他気になる点は特になかった。

打感

打感は一般的にいうと硬いと表現すべきであろうが、ネックで弾道を調節する機能がついているヘッドの中ではまだ柔らかい方である。 芯を喰えばそれなりにボールがフェースに乗ってくれるので2打目地点に気持ちよく向かえるというものである。打球音は中〜低めで金属音はあまり大きくない。ちなみにB3に関してはB5よりも打感、打球音共に鈍く、不快感を感じるプレイヤーも多いだろう。

適性H/S

ヘッド容積やボールの上がりづらさからも44m/s以上は欲しい。ヘッドスピードがないとシャフトも棒のように感じ打感もより硬く感じてしまう。メーカー表記では純正シャフトで35m/s〜となっているがとんでもない。無理である。

推奨スペック

純正シャフトの他にメーカー指定のカスタムシャフトだけで4種類ラインナップされておりほとんど価格は変わらない。今回はすべてのシャフトを試打したが、最も結果が良かったのはJ715 B5 [ディアマナ R60]であった。これはプロもアマチュアもほぼ同意見である。ディアマナR60は適度なシャフトのしなりとトルクがヘッドの鋭敏さをうまくカバーしてくれ、タメが作れないプレイヤーでもヘッドが加速してくれるので飛距離性能も高い。イリマの後継シャフトで今後要注目である。今回良い結果が出たのはプレイヤーのスイングの癖というよりもむしろヘッド特性との相性といったほうが的確であろう。

デザイン性

ヘッドデザインは、大きくBの文字が刻印され、古くからのBSファンは懐かしく思っただろう。決して華美ではなく好感が持てる仕上がりである。
しかしブリヂストンの経営は苦しく様々なところで経費削減の痕が見え隠れする。今回の塗装はブリヂストンゴルフらしからぬ粗さを感じた。クラウン部を見ると ラメのほとんど入っていないシンプルな黒の塗装だが、塗装の厚さにムラがあり表面に凹凸がある。温度管理までしっかりしないとこのような粗さが目立つのは、車の塗装と共通している。
クラブ性能レーダーチャート
※飛距離の基準について
 H/S 42m/s以下の方
 H/S 43〜46m/sの方
 H/S 47m/s以上の方
Fitting Map
※Fitting Mapでは、各要素のが縦に一直線に並ぶほどバランスが良い設計とみなされます。

総評

そもそもツアーステージブランドの失敗は、シニア、初心者向けのヘッドにもこの冠を載せたことにある。最近はツアーステージを所有しているといっても何のステータスも感じないばかりかミーハーメーカーのイメージが強い。確かにそろそろ潮時であっただろう。
今回はそのツアーステージに見切りをつけブリヂストンゴルフとして新たに社運をかけて作成したヘッドということであったが総合評価としては無難なラインにとどまった。確かに最新の調整機能は全て組み込まれ、飛距離性能も比較的高く、ヘッドがピーキーな仕上がりであること以外は特別落第点をつけるものはない。フェースにも最新のテクノロジーが組み込まれている。買ってすぐ手放すようなヘッドではないと思う。
このHPでも評価が高いファイズブランドも基本性能を大切にしている。本来の、消費者の利益を最優先するスピリッツを大切にする、今後のブリヂストンゴルフの行く末に期待をしたい。
ブリヂストンゴルフの行く末といえば、ブリヂストンスポーツアリーナ株式会社は、株式会社よしもとクリエイティブ・エージェンシーが運営する劇場「ルミネthe よしもと」とコラボレーションしたゴルフイベント「笑うゴルフ生活〜ビギナー大歓迎!スタート記念ラウンド〜」公演を2014 年9 月12 日(金)に新宿「ルミネthe よしもと」にて開催した。トータルテンボス、キングコング梶原、博多花丸大吉、次長課長の河本、オリエンタルラジオ藤森、インパルスの堤下などの豪華メンバーが終結し、ゴルフとお笑いのコラボレーションを実現した。低迷するゴルフ市場を活性化する革新的な方法であると思う。ゴルフクラブの開発においても目先の利益に囚われず、長期的、多面的な視野でゴルフ業界の活性化を目指して欲しいと思う。

ギア情報

ブリヂストンゴルフ
J715 B5
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