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ST-110の「ST」はストレート・トラジェクトリーの意味で、球がつかまってまっすぐ飛ぶドライバーというコンセプトで開発をスタートした。
もっとも大きな特徴としてはクラウン部分に採用したハイブリッドチタン構造。フェース側の15-3-3-3チタンは後方のKS-100チタンより柔らかい素材で、インパクト時のエネルギーをロスなくボールに伝えるという。
以下、メーカーHP抜粋 ハイブリッド・チタンクラウン・4ピース複合チタンヘッド構造
4ピース複合チタンヘッドのクラウン部のフェース側を15-3-3-チタン、後部をKS-100チタンの2種類のチタン素材でハイブリッド。インパクトのエネルギーを効率的にボールに伝え大きな飛距離を生み出します。
マルチ肉厚カップフェース
フェース部をカップ構造とするとともに、フェース肉厚をセンター部3.9mmに、その周辺を2.9mmにそして周辺部を2.1mmのマルチ肉厚構造としました。
これにより爽快な打球感をもたらしながら優れた飛距離性能、安定したドライバーショットを発揮します。
つかまりのいい、シャロー&ワイドヘッド設計
フェース厚48mmのシャローでヘッド後部がやや張り出したワイドな形状のヘッドデザインと、最適重心位置設計により、ヘッドスピードが速くなくても“つかまり”の良いドライバーショットをもたらしてくれます。さらに慣性モーメントは4,132g・2を実現。操作性に優れながらオフセンターヒットにも強く高い安定性を発揮します。
ハイライト・フォルム
フォーティーン独自の、クラウン後部を2段とした「ハイライト・フォルム」が穏やかなヘッド後部のコントラストを生み、構えたときにシャープなイメージを与え、ショットに集中させてくれます。
独自の設計を貫き続けるフォーティーンだが、今回の目玉は4ピースのチタンクラウン。様々な素材のチタンをテストし、後部のチタンより柔らかい15-3-3-チタンをフェースに採用する事によって飛距離アップに成功したという。
ふれこみ通り、RatingGateの試打でも飛距離性能は好調をキープ。プロパーモデルの中ではトップクラスの飛距離性能を叩きだした。弾道は中程度からやや高め。スピン性能も適正で、試打した段階では他社ヘッドとの相違は感じられないものの、ヘッド自体、ボールの推進力が高い。メーカーが主張するように、インパクト時のエネルギーロスが少ないといった印象である。この感覚をRatingGateプロスタッフは「ヘッド容積が小さい分エネルギーが逃げないのでは」と表現した。
興味深い事に、プレイヤーのスキルでボールをフェースで包み込んで左に捕まえた時ではなく、フェースの若干右側でフェースが開いた状態でも、ボールは右にまっすぐ飛びだし、飛距離が落ちることはなかった。
またヘッドスピードを段階的に上げていっても飛距離性能が頭打ちになるようなこともなく、打てば打つだけボールを前に運んでくれる。
小さいヘッドを出来るだけ大きく見せようという努力は涙ぐましいが、客観的に判断してやさしいかと問われれば答えはNoである。複数のプロスタッフも口をそろえてボールがバラける点を指摘した。
ラインを出すようにフェースを目標方向に向けても、スイートスポットを外せばフェースの向きは左右にずれる。ヘッド全体で打点のズレを補正する様な動きは弱い。
ヘッドは返りやすく自動的にボールを捕まえてくれる感覚もある。
純正シャフトは特に極端な挙動はとらない。
プロスタッフが気になったのはヘッドの形状である。構えてみるとヘッドの右上のボリュームが大きく、どうも見た目の錯覚が起きやすい。
アドレスした時の印象が、インパクトのイメージに影響を与えそうである。少しボールを右から回していこうとした時にこのイメージが邪魔をする。
さらにヘッドがボールを左に左にと導くので、余計にボールをを右に打ち出しにくい。上級者であればあるほど気になる点であろう。
球の食いつきは良いので、ミスショットを小手先で何とか補正しようとするプレイヤーには扱いやすいかもしれない。
低い球は打ちやすい。
前述したように特徴あるヘッド形状が構えづらさの原因となっていることに加えて、クラウン部もフォーティーンには珍しく段差が出来ており、美しさに欠けていると言わざるを得ない。
ヘッドの座りは良いがソールしてみてもどうもインパクトの再現性を高めるフィーリングが出てきづらい。
プロスタッフ、アマチュアエージェンシー、共に高評価を得たのがこの打感、打球音である。あまりメーカーHPなどでも言及はされていないが、インパクト音はかなり抑えられており、カーボンコンポジットの様にかなり柔らかい。
芯に当たるとヘッド全体が柔らかくたわんでボールを包み込み、純正シャフトがジャストタイミングでボールを押し出してくれる。
飛距離性能を重視した設計の割には、インパクト音の豪快さで飛距離を稼いだように錯覚させる意図はないらしい。
ロフトは9度と10.5度の2スペックであるがこれで良いと思う。無駄に11度以上のものをつくってもユーザーを混乱させるだけである。
断言出来るがヘッドスピードの遅いプレイヤーにはこのヘッドは合わない。決して打てないことはないが、クラブの性能を引き出す事が出来ないということである。
あまり芯が大きくない割にヘッドの動きが良く、豪快なパワーヒッターにはヘッドの暴れを抑えるのに良いが、もともとゆったり振る力のないスインガーには必要のない長所が多い。
メーカー推奨ヘッドスピードと偏向して申し訳ないが、基準としては最低でも44m/sは欲しい。
メーカー純正シャフトの他にカスタムシャフトの数が多く、ユーザーにとっては嬉しい限りである。
注意するべきはグラファイトデザインのEV,フジクラのモトーレ。より方向性を犠牲にする可能性があるので慎重にチョイスを行おう。
純正シャフトは数値を見ても実際に試打しても、癖がなく扱いやすい。
※飛距離の基準について
H/S 42m/s以下の方
H/S 43〜46m/sの方
H/S 47m/s以上の方
※Fitting Mapでは、各要素の
が縦に一直線に並ぶほどバランスが良い設計とみなされます。
JC909が明らかに上級者をターゲットにしているのだから、こちらのST110はより簡単なモデルを投入してくるのかと思いきや、あまりやさしさを求めた設計ではないようだ。ヘッドをコンパクトにしてエネルギー効率を高めたり、435ccでも45.5インチの長尺にこだわるなど、「飛距離性能を最優先させるためにヘッドの総合的な完成度を犠牲にした」という言葉が一番しっくりくる。
確かにこのクラブは飛ぶ。プロパーモデルでこれだけの飛距離性能をもったヘッドはそうはお目にかかれないだろう。 しかも流通価格もかなり安い。→【取り寄せ・送料無料】 2010最新 つかまりが良く、力強い高弾道。 ST110ドライバー [ルール適...
それでも易しさやデザイン性など、総合性能としてRatingGateの上位ランキングに顔を出すことはないだろう。
とは言いながらもこれだけの飛距離性能の高さは、このメーカーのポテンシャルを見せつけるには十分であった。竹林氏から受け継いだ、常に新しい“何か”を創造し続けるクラブ設計のスピリッツは確実にこのST110にも注ぎ込まれている。
FOURTEEN
ST110
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