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ジオテック プロトタイプ RF800

特徴

ジオテックゴルフの中級〜上級者向けブランドの一つ。

以下メーカーHP掲載
ヘッド体積をやや大きめの450cm3としながら、ディープフェイス形状としたことで、投影面積は小さく抑えた設計。クラウンを楕円模様(内部)の極薄不均厚設計としたことでヘッド上部の軽量化を実現し、そこで生まれた余剰重量をソール後方に集中配置。これにより重心を深い位置へ移動させ、更にスイートエリアも拡大。ヘッドの高剛性、高いエネルギー伝達効率、ボール初速の向上を可能にした、拘りの鋳造製法と独自の曲面ソールデザインを採用。RF700 ドライバーと同様にディープフェイス&セミハイバック形状ながら、やさしく打てる性能を搭載し、中級者でも叩けて捉まる安心ヘッド。シリーズ通して、ソールとフェイスに精悍さと高い耐久性能を兼ね備えたブラックPVDを採用した、高級感溢れるモデル。

飛距離

実際にコースボールで念入りな試打テストを繰り返したが飛距離性能は非常に高い。ボールの質は重く、一見すると日本代表サッカー選手の無回転シュートの様に真横に伸びて行く不思議な球筋である。ミート率も1.4を軽々と超え1.5に届く事もある。これはバルドやリョーマなど規制値ギリギリを売りにしているメーカーのヘッドとほぼ互角の値で、これで価格が21,000円と他社メーカーの1/3程度であるのは驚きである。かつてのジオテック社の、どのメーカーも真似出来ないようなダントツのコストパフォーマンスが戻ってきた。またネック挿入位置が高い位置にありシャフトのチップが動きやすくなっており、ヘッドを自由に動かして飛距離を少しでも稼ごうと意図が汲み取れる設計である。

やさしさ

ヘッド体積は450ccであるがコンパクトな印象。直進性はまずまずといったところか。ヘッドが球筋までも決めてしまうようなやさしさはないものの、上級者向けヘッドにしてはスポットは大きめである。比較的ボールの捕まりは良いが球は上がりづらい。ある程度のヘッドスピードに依存して易しさは向上してゆくだろう。なお、ジオテック社HPにあるような【クラウンの軽量化で生まれた余剰重量を、 ソールの肉厚変化でヘッド後方に集中配置する事で重心深度を深く設計し、 つかまりの向上と、広いスイートエリアを実現。】等の技術はどのメーカーも実践している事であり特に記述する必要はないように思う。

操作性

上級者向けヘッドの中でも最もオーソドックスな形状、挙動と言える。左右の打ち分け、上下の打ち分けも容易であり上達を後押しするにはうってつけ。球離れも遅くボールを押して運べるのでフェアウェイとティーグラウンドを線で結び、その線をヘッドでなぞるようにティーショット出来よう。結論としては操作性においても極めて完成度が高いと言える。

構えやすさ

ヘッド形状はオーソドックスな丸形で典型的なツアーステージ顔。これもまたオーソドックスである。ロフト9.5度でスライス0.5度というフェース角も上級者には嬉しい。実際にはほとんどストレートに見える。またフラットに構えてもアップライトに構えてもほとんどフェース角が変わらないようにソールデザインが設計されており上級者やプロの意見をしっかり取り入れているようである。

打感

打球音は中〜低め。球離れは遅い。リョーマやバルドのような極軟のフィーリングではないがパーンと乾いた壮快な共鳴音をティグラウンドに残す。ヘッド素材は6-4チタンである。

適性H/S

ボールが上がりづらいヘッドであり現在はロフトが9.5度と10.5度の2スペックしかないことは非常に残念である。せめて9度、8.5度のモデルを作って欲しかった。是非とも注意して頂きたいのは10.5度のモデルはローヘッドスピーダー向けではなくインパクトでロフトを立てて使える上級者やストロンググリップのプレーヤー向けであるということ。

推奨スペック

比較検討したのはバシレウスフィアマ60、ファイヤーエクスプレス65、アルディラTour JV Blu、ジオテックGT-6DTMの4スペック。ジオテックGTもコストパフォーマンスは高いがやはり最高の飛距離性能と言う事であればバシレウス、アルディラを推奨する。バシレウスはヘッドのかえろうとする力をうまく制御しながらジャストタイミングで戻ってくるのでインパクト時のヘッドの加速感が最も大きい。アルディラは水面下ではゴルフ業界の間で飛距離性能が高いという評価で2014年にブレイクしそうな旬のシャフトである。ファイヤーエクスプレスは少しヘッドがノロノロと動きすぎるので0.25インチほどチップカットすると良いだろう。

デザイン性

塗装は大手高級ブランドと遜色ない程丁寧である。これこそジオテック品質、最高のコスパである。ブラックPVDがソールとフェースに施されておりどうしたらこの価格でここまで徹底出来るのだろうと驚く。ただ唯一残念なのはトゥ部分の大きな【PROTOTYPE】の大きなロゴ。かつてのツアーステージのX-WEDGEのロゴを思い出した。PROTOTYPEは製品化する前の調整中のモデルであろう。大きくPROTOTYPEを宣伝するようではもはやプロトタイプとは言えないのではないか。
クラブ性能レーダーチャート
※飛距離の基準について
 H/S 42m/s以下の方
 H/S 43〜46m/sの方
 H/S 47m/s以上の方
Fitting Map
※Fitting Mapでは、各要素のが縦に一直線に並ぶほどバランスが良い設計とみなされます。

総評

RatigGate試打スタッフのプロやアマチュアエージェンシーのトップアマも大絶賛のヘッドである。ジオテック社のドライバーヘッドはは10モデルに1つ程度、このように最高のコスパの傑作が存在する。
最近のオーダークラブのドライバーはヘッドもシャフトも共に一般のサラリーマンは手が出せない価格帯まで跳ね上がり、あたかも価格が高いことがステータスのように受け取られるまでになってしまった。しかし本モデルはごく一般的な価格で購入することが出来、しかも性能は云十万円のモデルに全く劣らない。自信を持って進められる最高の総合性能と言えよう。D939も好調な売れ行きだということであるがRatingGateはRF800を強く押したい。財布を痛める事なく最高の飛距離、最高の総合性能を発揮出来るモデルである。 なお、HP上では明記されていない裏技ではあるが、実はソールのネジが専用トルクで取り外し可能である。これによりヘッド内部にジェルを注入出来る様になり工房でのカスタムもしやすいような親切設計となっていることも知っておくと良いだろう。このヘッドはチューニングをしたりシャフトを変えたりして少しずつでもスペックを成熟させてゆきたい。よって組み立て、購入はオークションなどではなく地元にある行きつけのプロショップ、もしくはRatingGate認定ショップなどしっかりとアフターフォローの保障された信頼できる店舗で発注したい。

ギア情報

ジオテックゴルフ
PROTOTYPE RF800
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