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>サスクワッチSUMO2スクウェア(ナイキ)
以前から、サスクワッチの類稀な方向性には定評があったが、飛距離性能に関してはいまいち評価が低い。このSUMO2スクウェアに関しても飛距離性能は期待したほど高くは無い。
むしろボールの回転数が多く、スペックが合わないと4000回転を超える。慣性モーメントが大きい分エネルギーが散在し、パワーがボールに伝わりづらい感覚である。
最大限の飛距離性能を求めるクラブではない。ボールが上がりづらいプレイヤーならあるいは飛距離が伸びる可能性もあるが。
サスクワッチSUMOスクウェアの慣性モーメントは驚くほど大きく、現存するゴルフクラブの中で、傑出してやさしいクラブであろう。
試打を繰り返せば誰でもその性能を実感できる。オフセットにも強く、球を曲げづらい反面一本のレールの上をクラブがすべるように方向性が安定する。
唯一、球の捕まりがかなり良いので、アベレージヒッターでフックに悩んでいるプレイヤーには不向きであるが、それでもゴルファーのミスを最小限に抑えてくれる。
どうしても方向性が定まらないプレイヤーは、試してみる価値は充分にある。
手首を返してインパクトをスクウェアにあわせようと思っても、ヘッドが極端にローリングしづらく、またトルクも4.5前後(純正シャフト)とかなり太く設定されているので、自分の意図した方向への操作は苦手。
上級者やヘッドスピードの速いプレイヤーは、純正シャフトは選択するべきではない。
また左手をできるだけフックグリップに握って、手の返し(ターンオーバー)を少なくするタイプの打ち方に適している。
どちらにしても叩きに行くクラブではない。
ゴルフ雑誌の中には構えやすさを強調する記事も見受けられるが、個人の判断によるところが大きいだろう。
確かにヘッドが四角形なのでターゲットラインにスクウェアにあわせやすく、ラインが出しやすいのも事実ではあるが、何しろ今まで見たことのない異形なので、多くの人が戸惑うことは間違いない。
またフックフェースが気になるという人もいるが、実際に構えてみるとあまり心配は要らないようだ。というのもクラブを地面にポンとおいてソールしてみると、ヒール部分が薄くなっているためにフェースがスクウェアを向きやすいのである。実際に手にとって感じてもらいたい。よく研究されている。
どんなに高性能のドライバーでも、ナイスショット時に好感触が得られなければゴルフの楽しみは半減してしまう。スタッフ全員の共通した意見では、打感はともかく打球音が最悪である。
木の板を打ち付けているような鈍く低い不快音が響き渡る。今までの現存するドライバーの中で最低の部類に属する。
性能さえ良ければ後は何でも良いといったアメリカ的、合理的な考えなのだろうか。この打球音が改善されない限り、少なくとも日本ではロングセラーになることは無いであろう。あとは慣れか?
現在のスペックではアベレージヒッター向けの構造であるが、ナイキのことだからこれからハードスペックも売り出されるはずである。上級者、高ヘッドスピード層のプレイヤーは購入までもうしばらく待つべきかも知れない。かならず第2弾、第3弾が売り出されるはずであるから。
H/S 43以上であれば純正以外のシャフトを選択するか、サスクワッチSUMO(丸型)を使用するべきであろう。如何にしてボールの回転数を抑えるかが飛距離向上の為の要因になる。特注シャフトで評判が良いのはディアマナの方である。
※飛距離の基準について
H/S 42m/s以下の方
H/S 43〜46m/sの方
H/S 47m/s以上の方
※Fitting Mapでは、各要素の
が縦に一直線に並ぶほどバランスが良い設計とみなされます。
全世界が注目したサスクワッチSUMO2スクウェアであったが、性能を総合的に考えるとまだまだ開発途中の段階であると言わざるを得ない。キャロウェイのFT−iと同時期に開発していたので、同社にどうしても引けを取りたく無かったのだろう。
ボールの回転数が極端に多く、またびっくりするほど左につかまる。これからゴルフを始めようというプレイヤーにはうってつけかもしれないが、少し上達してくると性能は頭打ちになる。
慣性モーメント値も最大級だが、打球音も最大級、もう少し開発期間があればこれらもしっかり抑えられたであろう。
ナイキの戦略としては次回作に高ヘッドスピード層向けに、重い弾道で小さな打球音の物をリリースするであろう。それならば今回のSUMO2スクウェアに関してもユーザーに対してそのようなインフォメーションを行うべきだったのではあるまいか。
ともかく次回作に期待しよう。
ナイキ
サスクワッチSUMO2
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