RatingGate読者にはなじみが深いジオテックGT455RMの姉妹バージョン、GT435RMの限定品。
大きな改善点は特に見当たらない。PVD加工が施されていることくらいであろうか。
細かい点ではホーゼルがショートタイプになり8.5度がラインナップに加わった。
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今回はアマチュアエージェンシーの使用者が少なく情報が集まりにくかったので、RatingGateプロスタッフの試打に頼らざるを得なかった。
飛距離性能は“普通”である。
特に低くもないが高くもない。弾道もボールの回転数も初速もおおよそ平均値であって、正直言って初代の435RMから大きく変化したとは思えない。反発係数の規制があるとはいえ、ドライバーの性能は日々向上していることを考えれば、飛距離性能は後退しているとも表現できる。
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もともと簡単なモデルではない。容積を435cc設定しているのは見た目のシャープさを出したかったのとターゲットを中~上級者に絞っているからであろう。これも“やさしさ”という面からはデメリットになる。
可変ウェイトの効果も、GT455RMに比べると少し少ない。これもヘッド体積の大きさに関係してくるのだと推測される。
どちらかというとヘッド後方(ヒール)の方が許容度が高い。
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ヘッド挙動はシャープであるが球離れが早めで少し危なっかしい。
ウェイトポジションをニュートラルに設定すると、ひっかけやスライスなどの癖は殆どなくなり、文字通りニュートラルなヘッド特性となる。よって上級者
であればあるほどスコアメイクはしやすいと言える。
低い球は苦手。
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実際にアドレスしてソールしてみると、少しグラグラすることがわかる。ソール部分が丸いので仕方のないところであるが、改善は可能であるように思われる。
GT455RMは多少のフックフェースであったが、本モデルに関しては気にしなくても良い。
ヘッド形状に関してはこれまでのGT系と殆ど変わらず。
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打感は鈍いわりに硬い。おそらくPVD加工の影響も出ているのであろうが、プロスタッフによってはかなりの低評価になってしまった。
擬音語で表わすと 「ガシュッ」 こんな感じでありどうも歯切れが悪い。
打球音も実際にコースボールで打つとお世辞にも心地よいとは言い難く、このままではジオテックフリークは納得しないだろう。
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ヘッド体積を考えればやはりメリットを得られるのは45m/s~であろう。またある程度の上級者が使用するべきモデルとも言える。
それ以下の方で同社のモデルを使用したければ、新作のクロト、もしくは中古で初代のGT455RMを探した方が得策である。
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メーカーお薦めのXDBを装着すれば、確かに価格は抑えられ、一つの選択肢としては十分あり得る。この場合少し鈍目だが飛距離、易しさ、方向性ともに一定の水準に達し、基本性能がある程度まで保証される。
ただしローヘッドスピーダーには適応にならないことに注意が必要。いくら価格が安くても使えないクラブを購入することは避けたい。
また、ファイヤーエクスプレスやクレイジー、フジクラ、GDなどの大手メーカーのシャフトを装着することもあまりお薦め出来ない。正直に表現すると「シャフトがもったいない」。
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一般的に見れば洗練されたデザインとも言える。ジオテック社のデザイン担当はいつもセンスが良い。
ただし前作と比べて殆ど変更がないのでせめて一目見て別のモデルであると認識出来るくらいのデザイン変更はしてもらいたかった。
塗装や仕上がりは普通程度であり、これまでのジオテック社商品と殆ど変わらない。
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