上級者向けメーカーらしく、各所にこだわりが見られる。
まずフェースはミーリングによって精度を高めたミルド加工、また3、4アイアンのみボディに中空部分を設けている。
さらにはシャフトも純正のDG、NSシリーズに加えて、カスタムでシマダゴルフやプロジェクトXなど、豊富なラインナップがある。
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設計意図に飛距離性能の優先度は感じられず、コンベンショナルに飛距離を正確に刻んでいる。PWでロフト46度とストロングに設計されていながら、7番アイアンなどではキャリー145〜150ヤード平均(トータル+5ヤード)程度。
5番アイアンなどではボールの上がりも悪くヘッドスピードのないプレイヤーには正しく番手間の飛距離を刻むことが出来ない。
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ヘッドはやや小ぶりでトップブレードも薄い。さらには特徴的な出歯(FP値3.2〜4.8)のせいか、ボールのコンタクトにも気を遣わなくてはならない。
ボールのつかまりもあまり良くなく、さらには総じて球も低い。初心者には適応にはならない。
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ボール自体は全体的に落ち着いており、静かな球である。インパクト時の食いつきも長く感じられ、集まったレポートも殆どが高評価のものであった。
ボールを押していく感じが出るのでラインを出して低い球でボールの回転数をコントロールしたい人には使いやすく感じるかもしれない。
また、スイートスポットは小さめであるがその分インパクト時に繊細な調整を行いやすい。
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プロ、アマ問わず一番に目につくのがアドレス時に感じる違和感であった。リーディングエッジが丸くカットされ、フェースがどこを向いているのか判りにくい。
ヘッド自体は小ぶりで、トップブレードも薄め。バックスイングをあげるまでにかなりの緊張感を要する。
また、プロレポートの中には、自身の使用するアメリカンタイプのウェッジ(同じくフェースプログレッションの大きいもの)とのつながりの良さを指摘しているものもあった。
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軟鉄素材の中ではかなり打感がしっかりしており、若干硬め。ダイナミックゴールドで特徴がさらに顕著に現れる。
3アイアン、4アイアンは中空モデルであるが、とりわけ打感が悪くなるとは感じないだろう。
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ボールの上がりが悪い分、ある程度のヘッドスピードは必要である。またスキルについてもかなりの上級者でなければ操作性などのメリットは感じることが出来ない。
番手全般において高い飛距離性能は期待出来ないことに留意して、自身が適応になるのか冷静に判断したいところである。
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特徴なのは前述したシャフトのバリエーションが多岐に渡るという点。もちろんメーカーに全ての在庫があるというわけではなく受注生産になってしまうが、マイナーな島田ゴルフでもなんと3種類(AC−10、2001α、3001)から選択可能。さらにツアーADなどまでカスタム出来る。
大手メーカーには真似できない、細かいフォローは魅力と言える。
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キャビティ部には装飾が施されておらずシンプルなデザインであり、前述したとおりフェース面は目を引くミルド加工がなされている。
仕上げ自体も比較的丁寧で塗装の斑などもあまり見られない。プロスタッフにも高評価であった。
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