ダンロップがスリクソンブランドで発売した廉価モデル。カーボンシャフトで16,800円、スチールシャフトなら14,700円という価格帯を達成している。概要は以下の通り(メーカーHP抜粋)
■高反発フェースで飛距離アップ
フェースには高強度マレージングを採用。薄肉化することにより高反発化を実現し、飛距離がアップします。またスイートエリアも従来のWRに比べて約35%拡大しています。
■高慣性モーメントで方向安定性アップ
トウ・ヒールにタングステンウエイトを配置することにより低重心化を実現すると同時に、慣性モーメントもアップ。ボールが上がりやすく、方向安定性にも優れています。
■ヘッドスピードがアップし、方向安定性にも優れた「エナジーチャージシャフト」
アイアン専用設計の「エナジーチャージシャフト」を新開発。軽量化を実現するとともに、最も変形する部分にフープ層を設けたことでヘッドスピードがアップし、方向安定性にも優れています。またスチール派のために「NSプロ950GH」もラインアップ。
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飛距離性能は高い。ただこれはストロングロフトに起因するものが大きく、PWで44度と極端にロフトを立たせている。それでもしっかりボールが上がってくれるのは、重心の影響が強い。
安いから飛ばないという事は全くない。飛距離が欲しいプレイヤーには重宝するだろう。
カーボンでも飛距離は殆ど変わらず。試打ではキャリーで1ヤードほどの差しか出なかった。
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まずボールの捕まりは普通か若干良い位。スライス防止になるという程ではない。ボールの上がりも普通程度だが、ロフトから考えると上がりやすいと言える。
意図的にダフッてみると予想通り、ヘッドの抜けは良くない。上からかぶせて打つと、重心位置の関係で芯に当たらなかった。
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さすがに操作性が良いとは言えない。ボールの食いつきがあまり良くないことと、ヘッド自体が鈍感で、自分の意図に敏感に反応してくれない。
特に意図的に低い球を打つのは苦手で、鋭角にクラブを振りおろすと芯に当たってくれない。
スリクソンブランドの中では極端に操作しづらいといえるだろう。
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実際に構えてみると、これが本当にスリクソンモデルかと思わせるほどアベレージヒッター向けに設計されていることがわかる。
トップブレードは厚めで中程度のグーズがついており、今までプロモデルを使用してきたプレイヤーには大きな違和感があるだろう。
ソール幅も厚めでシャープにヘッドをボールにコンタクトさせるというイメージは湧かない。
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これまでのスリクソンブランドのアイアンの中では最低である。
打感が硬く、芯に当たった時でもどこか手の平にソリッドな感覚が残り爽快感は感じられにくい。
オフセットヒットした時とスイートスポットで捕らえた時の差が少ないため、微細な感覚を養いたい発展途上のゴルファーにはお勧め出来ない。
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カーボンシャフトの方がバランスが軽めに設定されてはいるが、シャフトは少しハードな事以外はあまり特性がない。
ヘッドスピードは40m/s程度で十分対応できるが、上限は47m/s程度まで。これ以上はリシャフト等の調整が必要であろう。
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元々飛距離性能が高いことと、カーボンとスチールでほとんど飛距離が変わらないことなどを考えると、推奨は、性能が確立されているNSプロである。
カーボンシャフト(SV−3019J)の性能が劣っているという訳ではないが、メリットが見当たらない。
ちなみにカスタムでNS1050GHなども装着可能。
→ ダイナミックゴールドでは重たい、NS PRO950GHでは軽いと感じている方に最適 低・深重心でやさ...
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廉価モデルの割にはボディはシャンパンゴールドで、安っぽさは感じられない。バックフェースは装飾が多すぎるものの、購入層を考えると妥当なところと言えよう。
ただ当然プロスタッフの評価は高くない。玄人受けするデザインではない。
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