言わずもがな、SRIスポーツのゼクシオ対抗モデル。2010年モデルの大きな特徴は、フェース素材をチタンでなくマレージング鋼にしてきた点であろう。
また、ターボラバーはおなじみであるが純正のカーボン内部に巻きこんだり、前作よりも大幅にラバーを細かく配分してきた。
さらに純正スチールシャフトもトゥルーテンパー社のGS85という軽量スチールを採用している。
|
ストロングロフト設計ではあるが、テクノロジーのおかげでボールは良く上がる。飛距離性能も高く、ショートアイアンは特に良く飛んでしまう。
また、ロングアイアン(4I)は弾道が高く、スイートスポットの広さも相まってアベレージヒッターでも十分打ちこなせるだろう。
カーボンシャフト装着モデルは、シャフトの剛性感にかけ、ある程度ヘッドを走らせるので余計に飛距離性能が高く感じる半面、方向性に難が出る。
|
|
|
カーボンシャフトは多少安定感にかけるものの、GS85との相性は特に問題なさそうである。スイートスポットも広く、ゼクシオと同格。
ラフでもフェアウェイバンカーでも、ボールを根こそぎもっていくような鈍感さがある。これはアベレージヒッターの感性からいうと易しいということになるだろう。上級者はヘッドのボールへのコンタクトのフィーリングで苦労するかもしれない。この点でもゼクシオと類似している。
|
ゼクシオよりも球離れが遅く感じる分、ボールにインテンショナルな回転を与えやすい。プロスタッフも低いスライスや大きく曲がるフックボールを苦も無く連発させていた。
フェースが長いのでシャープに手指の感覚をヘッドの動きに投影させることは出来ないが、特許取得のバーチカルラインのおかげか、ピンを線で狙うこともそんなに難しくはなさそうである。
|
トップブレードは厚いものの、きれいに面取りをしてあり思ったよりも気にならない。フェースの形に関してはアマ、プロ共に評価は低かった。
フェースのトゥ側にボリュームがあり、ズングリした印象を与える。
リーディングエッジはスコアラインに対してラウンドがみられ、こちらもマイナス評価。
|
ブリヂストンがゼクシオと一番の差別化を図っているのがこの打感。今回はチタンフェースではなくマレージング鋼を使用し、その差異をさらに明確化してきた。
詳述すると、打感自体は柔らかい。ゼクシオの様な金属音は殆どなく、どちらかというと軟鉄鍛造のポケットキャビティに近い。
特にGS85装着モデルにおいては独特のねばり感が出てくる。これは間違いなくBSが意図的に設計しているものであろう。
肘や手首などに負担がかかりにくいのでシニアのプレイヤーにも良いと思う。 |
|
|
ボールの回転量が多少多いので、あまりヘッドスピードが早いとボールの質が軽くなるだろう。ロングアイアンでもビッグボールではなく、どこかコントロールされた感覚がある。
カーボンシャフトは44m/s程度まで。それよりも上ならばスチールをお薦めする。
|
特に純正カーボンが駄目というわけではないが、今回スチールにこのGS85をチョイスしたことにより、ヘッドの性能を生かすことが出来るように思う。
ヘッドの打感を損なうことなくコントロール性能を向上させているとも言える。先調子ではあるがヘッドが暴れるという事もなく、ラインを出すようにヘッドを押す様なスイングに適している。
カーボンは少し中折れ感があり、ヘッドスピードが早いと全く物足りない。
|
バックフェースを見ていただければわかると思うが、かなり仰々しいデザインである。このデザインで飽きが来ないと思えば購入すればよいし、自信がないなら辞めたら良いと思う。
ただ、グッドデザイン賞も受賞しているだけあって、ただゴチャゴチャと装飾を施しているのではなく、ドライバーとデザイン性を統一させたり、機能性も考えた上での設計。
|