最も新しい機能は、ヘッド内にマグネシウム合金を配合し、打感の向上を図っている点。恐らく軟鉄との比重の違いにより重量の配分メリットもあるのだろう。
また901と比較して若干フェースが大きく、重心も低く設定され、アスリートモデルの中にも易しさを感じ取れる設計となる。
その他大きな機能改善点は前作から見当たらない。
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アスリートモデルだけあってロフトはウィークに設定されており、これまでのツアーステージユーザーでも違和感なく使用出来るだろう。
姉妹モデルの701Gと比べると、ロフト角は同じでありながら若干キャリーが落ちる。
ボールの回転量は多めであり球の高さは普通程度。ある程度回転をコントロールできるスキルがないとアゲインストなどで苦労するかもしれない。
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特筆すべきなのはヘッドサイズが701G(ポケットキャビティモデル)より若干であるが大きく見えるように設計されていること。それでいてフェースの高さは低い。さらにソール幅は薄めと、どこかちぐはぐな設計に感じられる。
実際に構えてみるとフェースプログレッションは若干のグースがついている程度で、ほとんど違和感はない。
レポートを集計すると、実際のフェース面積より大きく感じさせる形状だということがわかった。
ハーフキャビティだけあってスイートスポットは狭い。またボールのつかまりが悪いということはない。
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メーカーのキャッチフレーズでは操作性を最も重視しているように思えるが、実はあまり良い評価が集まらなかった。
打ったときに思ったよりハードに球が食いつくといったイメージが強く、スタッフプロなどは「球が重く、コントロールしづらい」と表現していた。
後述する打感とも関連性をもつのであろう。
ただ、これは同形状の軟鉄モデルと比べるとということであり、もちろん実際に操作性がすこぶる悪いというわけではない。
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軟鉄鍛造モデルの中でも多少癖のあるモデルなので、好き好みが分かれるところか。
BSはこれまでツアーステージの歴史の中で、ヘッド形状を少しずつ変更し、模索を続けてきた。ほんの少し垣間見えるグースもその微細な調整の表れなのかもしれない。
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前述したマグネシウム合金の効果を期待していたが、実際は評価は高くない。
この打感こそが、X−BLADE701の評価を下げている根元である。スイートスポットに当たったとしてもどこか芯の硬さが残り、もっと良いヒットスポットがあるのではないかと思ってしまう。
同じ軟鉄鍛造でそんなに評価が変わるのかと思われる方もいるだろうが、同時に何十本も試打を行っていけば、どんなに微細な差でも認識してしまうほど人間の感覚は鋭いものである。
恐らくマグネシウムの影響か、ヘッド形状から来る硬さなのだろうか。どうも形ばかりの新機能に踊らされている感が漂う。 |
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軽量のNSプロをチョイスすればヘッドスピード43m/s程度で使用することは出来るだろうが、やはりメリットは見えてこない。
バランスはD2と標準並みである。
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特注でもダイナミックゴールドX100が設定されているのは嬉しいところだが、トレーニングを欠かさない現役ツアープロでさえS200やS400を使用していることを考えてほしい。無理は禁物である。
ちなみにBS契約プロは純正以外のスペックを選択していることも多いことも興味深い。
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性能面のレポートとは対照的に701、701Gのデザイン性には高評価のレポートが多い。
X−ブレードGRシリーズの仰々しさに比べて、保守的なツアーステージユーザーの共感を得たケースが多かったように思う。
塗装なども、大手メーカーのプロパーモデルにしては比較的丁寧である。
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