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シャフトを専用レンチで回転させることによってフェースアングルとライ角を変更することができるテーラーメイドの最新モデル。
以下はメーカーHP抜粋
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「FCT」により8種類の弾道にセルフチューニング可能 ロフト角、ライ角、フェース・アングルを自分で変えられる「FCT」を搭載。FCTスリーブに設定された8つのポジションを使い分けて8つの弾道が選択でき、左右に最大40ヤード*の幅で弾道調整を実現。
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「FCT」+「MWT」で最大75ヤード*の調整幅を獲得 トゥ側とヒール側、そしてヘッド後方の3ヵ所に装着されたウェイト・カートリッジの配置を変えることで3パターンの重心位置が可能になり、左右で最大35ヤード*の弾道調整幅を実現。さらに、この「MWT」と「FCT」との組み合わせにより、左右に最大75ヤード*の弾道調整幅を獲得。より適切な弾道がさらなる飛距離アップを可能にする。
≫ 「UTW(ウルトラ・シン・ウォール・テクノロジー)」が適切な重心位置設計に貢献
≫ 「インバーテッド・コーン・テクノロジー」がもたらすワイドなスイートエリア ≫ 話題の新シャフト「Fujikura社製Motore シリーズ」を始め5種類のシャフトをラインナップ
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テーラーメイドR9ドライバー発売当初、ユーザーからのレポートが立て続けに上がってきたがそのうちの数点に飛距離性能の低さに言及したものが見られた。
しかし実際にスタッフプロのレポートの中には、あからさまに飛ばないというレポートはなく、分析を進めていくうちにシャフトとFCTポジションとの相性によって飛距離性能が大きく変化することが判明。
実際に「N(ニュートラル)ポジション」で構えてみると、ボールは右に出てエネルギーが逃げやすい。ただこれはライ角によるものでアベレージゴルファーには構えたフィーリングではどうして右に逃げていくのかわからない人も多いだろう。「NU(ニュートラル-アップライト)ポジション」でようやくヘッド特性は標準になる。
実際には「NUポジション、もしくはLNポジション」でぴったりフィットするプレイヤーが多いだろう。プロプレイヤーでもNUで標準なほどなのだから。
ではフィットするポジションを見つけた時の飛距離性能はどうか。打ち出し角は低めであるがボールスピード、回転数ともほぼ平均的、飛距離性能もいたって平均的であった。他のドライバーと比較してアドバンテージになることもディスアドバンテージになることもないと考えられる。
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FCTポジションの設定によってスライスやチーピンもある程度の補正が出来ることはアベレージヒッターにとってやさしさとして認識出来るだろう。
ただ、競技レベルにおいて例えば朝の練習場でフックが止まらないからポジションを変更して本選にのぞむといった調整が可能かといったら疑問符がつく。もともと自分の好みのポジションで練習を重ねているであろうから、後半になってスイングが戻ってきたときにポジションを変更することはルールに抵触するからである。
またアイアンとの互換性にも影響を及ぼす可能性もある。ドライバーとアイアンで別のスイングを強いられることもあるだろう。
ヘッド自体の特性としては直進性は中程度である。ヘッド形状は後ろに長い三角形であるがヘッド自体が小さく、極端に鈍感ではない。
メーカー発表のヘッド体積は420ccであるが実際はもう少し小さい。それでも慣性モーメントはヘッド形状の効果からか4300g・cu程度と健闘している。
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ヘッド体積が小さいことと、ネック部分に重量が集中していることもあって、ヘッド形状からは予想も出来ない程のの操作性の良さを示す。
特筆すべきはその球の落ち着きでなないだろうか。9.5度ヘッドでも打ち出し角は低めであり糸を引いた様な落ち着いた弾道が特徴的である。競技、もちろんプロレベルでもメリットとして働くだろう。
ボールの食いつきも良く、フックやスライスのイメージも出しやすい。
唯一、高いビッグボールを意図的に打つことは苦手である。
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思ったよりも高評価のレポート(プロプレイヤー、アマチュア共に)が多かったのがこの構えやすさ。
歪な三角形ではなく、クラウン部分の最上部のふくらみで形成されるラインがほぼフェースラインに垂直であり、バックスイングをあげる方向を易しくナビゲートしてくれるよう。これはテーラーメイドが三角形ヘッドを発売し始めた当初は見られなかった傾向であり、進化が見て取れる。
ヘッドがコンパクトに感じるので今まで大容量ヘッドを使用してきた人は不安に感じるかもしれない。
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ヘッドを小さく設計したおかげで、インパクトの瞬間にエネルギーが逃げる感じはしない。(姉妹モデルのR9MAXではこの傾向がみられる。)
ヘッドの食いつきも良く打球音も大きすぎず適正と言える。打吸音は「ピキッ」といった金属音を若干含むがもちろん不快な雑音ではない。
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まず、注意しなくてはいけないのは打ち出し角が低めであり球の回転数も少なめであること。目安としては45m/s以上で9.5°が適応になる。
JLPGAツアー選手の多くはこのR9ではなくR9MAXをチョイスしている。
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純正の筆頭であるフジクラのモトーレはよりオーソドックスな適性を示し扱いやすい。ツアーADのEVシリーズやモトーレF1などにすると飛距離性能は向上する反面、機敏なヘッド特製と呼応してかなりシャープな自己操作性を求められる。
外部メーカーのシャフトが迅速にリシャフト出来るようになればよりユーティリティが上がるだろう。
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