大ヒットとなったGT455RMの後継機種としては3代目となるモデル。ローヘッドスピード層をターゲットにした原点回帰のコンセプトで巻き返しを図る。
価格も大幅にアップしたが、新機能を随所に盛り込みさらなる総合性能の向上を狙っている。以下メーカーHP抜粋。
全く新しい、「深・重心」設計
圧倒的な飛距離を生み出す、「ヘビーウェイト設計」
超特大スイートエリアで、抜群の安定性能を発揮
3次元CAD設計「スタビリティ・ボディ・コンストラクション」
最適肉厚の設計を可能にした「インベスメントキャスティング」
打感への拘りの「フェイススタビライザー」
打球音への拘りの「ブレイジング」
最適ストレート強弾道を生む「GTスタビライザースクリュー」
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ターゲット層が異なるため一概に比較は出来ないが、前作からの高い飛距離性能は比較的維持されている。プロスタッフ(シニア競技プレイヤー)の試打でも自身のクラブ(XXIO2007年モデル)よりも平均で10ヤード程飛んでいた。(クレイジーLY−01使用)
GT455RMに比べると弾道は低く、落ち着いている。ただ、GT455RMのような、どんなスキルのプレイヤーでも一概に飛距離の向上が期待できるというわけではなく、最適なスイングで最適なヘッド軌道を描いた時に飛距離を稼ぐことが出来ると言えばよいだろうか。
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前作のSP系と比べるとやさしさは向上しており、特にローヘッドスピード層であればなおさらスポットの広さは実感出来る。
ヘッドスピードが速くなればなるほど芯とそうでないところの区別が付きにくくなるが、これは設計意図に47m/s程度以上のヘッドスピードが考慮されていないのかもしれない。
スイングウェイトを変更も出来るが、ナイキやテーラーメイドのライ角、フェース角を変更出来るモデルのように大幅に球筋をコントロール出来るというものではない。
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打感がマイルドで球の食いつきも良好であり、ヘッド形状もオーソドックス、気になる癖はなく操作しやすい。ジオテック社の技術力の高さを物語っている。
低い球、高い球も良く打ち分けられる。GT455SPよりもより簡単にイメージ通りの球を打ちやすい。
唯一、一部の意見では洋ナシ形状のヘッドの視覚的効果によりヘッドをインサイドから入れてフック回転を打つようなイメージが出にくいという評価もあった。
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ジオテックのフラッグシップらしく、ディテールまでこだわりが見られる。GT455からSP、このNEWGT455まで少しずつ形状は変化してきてはいるものの、歴代のユーザーには違和感なく構えることが出来る。
ソールも平らに設計されており、座りも申し分ない。勝手にヘッドが左や右を向くこともなかった。
ロフト9.5度でフェース角0度は極めて正確。ロフト10.5度でフェース角+0.5度でも、全く気にならなかった。
難を言えば、ツアーステージのような丸いヘッドが好きなプレイヤーには構えづらいだろう。
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前作のSPの打感が硬目であったこともあり、スタッフ全員にはこちらの方がマイルドで高評価であった。打球音としては「バシュッ」といったリキッドな感覚が強い。
ヘッド全体に色々な機能を盛り込んでおり、無論打球音や打感も計算に入れられているようである。ただ、ヘッドの作りが複雑な分だけエネルギー伝達に難があるようで、がっちりとした剛性感にはかける。
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ヘッド全体は黒に赤いアクセントが盛り込まれており目を引くデザインである。同社のジオテックMOIと違い、一目見て安っぽさが垣間見えることはない。特に若い年齢層には受けが良かった。
塗装に関しては黒と赤の塗装の境目などに一部雑なところが見受けられる。 |
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前述のとおりヘッドスピードの速い上級者は適応にはならない。クラブの性能を余すことなく発揮できるのは45m/s程度までであろう。
実際のコースを使用しての試打でも、50m/sを超えるプロプレイヤーではいくらシャフトで補正しようとも思ったように飛距離が伸びなかった。
大ヒットモデルのGT455RMよりはボールのあがりも抑えられている。
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高い飛距離性能は純正のジオテック社推奨シャフト(GTBLACKSP、XDB)では維持できていない。(コストパフォーマンスは高いが市販のマッハラインやクレイジーなどと比べるとどうしても差が出てしまう。)
また、ヘッド自体が205gと重めであり、飛距離にこだわりたいのならば付属のウェイトを軽めに交換することは必須である。(クレイジーシャフトは重心位置が高いのでこの限りではない。)
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塗装の光沢が打つ気をそそられる。 |
色々なシャフトで最適なスペックを試すもやはりクレイジーの飛距離性能がダントツであった。 |
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